Ocean Eyesは、パターン認識とデータ同化技術などの最先端の情報技術を活用し、持続可能な海洋利用を実現することを目標に開発された技術群の総称です。プロジェクト/会社の名前にもなっています。衛星による海水温データと漁船の操業データを組み合わせて漁場を推定する技術や、漁船に搭載したセンサが測定したデータと海洋物理モデルに基づいた広域の海況予測技術を組み合わせ、漁船の近くの海況をオンデマンドに予測するOnSpot海況予測技術などを開発しています。

RECCA : Ocean Eyesの源流

Ocean Eyesの源流は、2010年に始まった「気候変動適応研究推進プログラム(RECCA)」にあります。RECCAでは、JAMSTEC、青森県産業技術センター、水産総合研究センター、京大、北大が研究チームを組み、アカイカを対象に、温暖化に伴う漁場や水産資源量の変動の推定、その適応策に必要な情報の提供を目的に技術開発を行いました。その成果は、現在青森県の漁業者に提供されています。

RECCA 「気候変動に伴う水産資源・海況変動予測技術の革新と実利用化」

 

今でこそOcean Eyesは人工知能、中でも深層学習系の技術を使っていますが、当時は機械学習系のランダムフォレストやSVM全盛で、まだニューラルネットが流行となる前の時代。Ocean Eyesでは、今の第三次AIブームが始まる前から研究が継続していることになります。

CREST : 持続可能な漁業 × 人工知能(AI)系技術

RECCAプロジェクト終了後の2016年から、JAMSTECと京大を中心とするサステイナブル漁業の提案が、科学技術推進機構(JST)の戦略的研究推進事業(CREST)の人工知能領域のテーマの一つとして採択されました。

CRESTでは、サステイナブル漁業の実現をビジョンに掲げ、資源保護と経済性とを両立させ、漁業活動において取得される海洋気象や水産に関する多様なビッグデータを人工知能技術によって分析して、漁業者や自治体などに提供する技術の開発を目指しました。海洋水産ビッグデータから、高精度な海の天気予報を行う技術、良い漁場を見つけ出す技術を開発し、そこで得られた情報を利用者である業業者や行政、海洋産業に提供することで、持続可能な水産業を実現させることがテーマとなっています。2018年には加速フェーズの審査もパスし、2021年まで研究プロジェクトとして継続することになっています。

CREST 「サステイナブル漁業に向けたデータ指向型リアルタイム解析基盤の開発」

 

株式会社オーシャンアイズ設立

RECCAから10年に及ぶ研究開発の成果を社会に実装することを目的として、2019年4月1日に株式会社オーシャンアイズを設立しました。基礎研究を京都大学・JAMSTECが担い、サービス実装と販売・マーケティングをオーシャンアイズが担う体制のもと、持続可能な水産業・海洋産業を実現することを事業理念として活動を行なっています。